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某プロ野球ファンのプロ野球を楽しむためのブログ!! これを知れば「超」野球通!!「セイバーメトリクス」の紹介や、野球を幅広く楽しめるコンテンツあり!!

(プロ野球を「研究する」編No.33)データの算出が簡単で、馴染みやすいRF(レンジ・ファクター)

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 こんにちは!! と申します。当ブログにお越しいただき、誠にありがとうございます。

 今回は、

プロ野球を『研究する』編」

の第33弾として、

「データの算出が簡単で、馴染みやすいRF(レンジ・ファクター)

をお送り致します!!

 

 

「研究する」編で使用される、”奇跡の野球の分析手法”「セイバーメトリクス」とは!?>

 

 セイバーメトリクスとは、野球の戦略・戦術や競技者(選手)を、統計学すなわち「科学」を用いて分析・評価するという、今までにない斬新な手法の事です。野球の本場・アメリMLBでは、この手法を導入したオークランド・アスレチックスが、資金難による低迷から脱して常勝球団になった事等もあって、セイバーメトリクスの有用性が認められており、この手法を用いた球団運営が主流となっています。

  野球の常識を覆し、弱小球団を常勝球団に変貌させる等の数々の奇跡を起こした、いわば”奇跡の野球の分析手法”であり、これを知れば、あなたも「超」野球通です!!

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<守備範囲等も加味された、優良な守備指標・UZRの欠点とは?>

 

 これまで当ブログでは、セイバーメトリクス系の守備指標として、「UZR」を紹介してきました(当ブログではお馴染みのDELTA社が算出している、NPBの選手・チームのUZRは、こちらからご覧になれます)。

 UZRは守備範囲等も考慮した、選手の守備貢献度を正しく評価できる、優れた指標ですが、データの算出法がかなり複雑で、個人で算出するのがほぼ不可能であるため、私達野球ファンにとって、馴染みにくいという欠点があります。

 また、OPSFIPの様に、データが正しいかどうかを確かめるために、自分で値を算出する事ができないのも欠点と言えます。

 

 

<データの算出が簡単で、馴染みやすいRF(レンジ・ファクター)>

 

 UZRよりも前に作られたセイバーメトリクス系の守備指標で、「RF(レンジ・ファクター)」という指標があります。

 このRFは、前項で説明したUZRの欠点を補い、かつ有用である指標と言えます。

 

 RFの公式は、以下の通りです。

 

(刺殺+補殺)÷守備イニング×9

 

 RFは、「9回=1試合あたり何個のアウトを奪う事ができたか」という指標となっています。

 守備の目的・目標は、エラーをしない事ではなく、当然「アウトを取る事」です。

 つまり、「どれだけアウトを奪う事ができたか」を測るRFは、選手の守備貢献度を測る指標として、有用であると言えます。

 また、指標や公式の意味が分かりやすいため、私達野球ファンにとっても、非常に馴染みやすい指標であると言えます。

 

 なお、選手個人の刺殺数・補殺数・守備イニングのデータの入手についてですが、刺殺数と補殺数は、NPBの公式サイトでも公開されています。

 守備イニング数は、NPBの公式サイトでは公開されていませんが、当ブログではお馴染みのDELTA社主宰サイトの1.02では、無料版の場合、規定守備イニング以上守備に就いた選手のデータが公開されています(規定守備イニングは、サイトに直接問い合わせたところ、所属チームの投球回数の1/2と判明)。

 この様に、それぞれのデータの入手が不可能でないため、個人でRFを算出する事も可能となっています。

 

 

<RFを用いて選手を評価する際の注意点>

 

 RFの最大の欠点は、所属チームの奪三振率に左右されるという事です。

 所属チームの奪三振率が伸びると、守備者に打球が飛ばなくなり、守備を行う機会が少なくなるので、当然そのチームの選手のRFは落ち逆に奪三振率が下がると、守備を行う機会が多くなるので、そのチームの選手のRFは、実力以上に高くなってしまうからです。

 また、ゴロとフライの割合も各選手のRFに影響を与え、ゴロを捌く事が多い内野手は、所属チームの被ゴロが減れば、RFが伸びません。

 打球方向の偏りにも当然左右され、所属チームの左方向への被打球が増えれば、サードやショート、レフトのRFが実力以上に高くなります。

 そして、チーム内の他ポジションの選手の守備力にも左右され、他ポジションに守備力の高い選手が多いと、その選手達がアウトを独占するため、自身のRFは実力の割に伸びません。

 RFを用いて選手を評価する際には、こういった点に注意が必要です。

 

 

<2017年の各球団の遊撃手のRFを見てみよう!!>

 

 今回は、2017年の遊撃手(500イニング以上遊撃手として出場)のRFと、遊撃手の役目はゴロを捌く事だという事で、補殺に絞ったRF(補殺÷守備イニング×9)を算出してみました(UZRを含め、データを引用したサイト・ページは、NPBの公式サイトと、こちら)。

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 いかがでしょうか。UZRの評価とある程度は一致している事が分かります。

 守備イニング1200イニングあたりのUZR(以下UZR/1200)でそれぞれ1位・2位だった、西武・源田選手と、オリックス・安達選手は、順位が逆とは言え、補殺のみのRFでも2位以上です。

 また、UZR/1200でDeNA・倉本選手と並んで最下位タイだった、ヤクルト・大引選手も、両方のRFでワースト3入りしており、特に補殺のみのRFでは、最下位となっています。

 

 UZR/1200で4位だった日本ハム中島選手が、両方のRFで半分以下の順位となったのは、日本ハムの全被打球に占めるゴロの割合が、12球団中最低(45.8%)だったためと考えられます。

 UZRでプラスの値を残したソフトバンク・今宮選手が、両方のRFがまさかのワースト2位だったのは、ソフトバンク奪三振率が、阪神に次いで12球団中2位で、パ・リーグトップ(8.48、NPBの公式サイトを基に算出)だったためと考えられます。

 逆に、UZR/1200でワースト3位だったロッテ・三木選手が、補殺のみのRFで半分以上の順位となったのは、ロッテの奪三振率が、中日に次いで12球団中ワースト2位で、パ・リーグワースト(6.68、参照サイトは先程と同じ)だったためと考えられます。

 

 

<2016の各球団の遊撃手のRFは?>

 

 2016年の遊撃手(所属チームの投球回数の1/2以上遊撃手として出場)のRFと、補殺に絞ったRFも算出してみました(UZRを含め、データを引用したサイト・ページは、NPBの公式サイトと、こちら)。

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 先程よりも外れ値が増えた感じを受けますが、UZR/1200ベスト3が、どちらかのRFでワースト3入りしたり、UZR/1200ワースト3が、どちらかのRFでベスト3入りしたりする事は無く、こちらもUZRの評価とある程度は一致していると言えます

 UZR/1200トップのオリックス・安達選手は、RFでは5位でしたが、補殺のみのRFは、3位の巨人・坂本選手と僅差の4位で、パ・リーグの5選手の中ではトップでした。

 

 先程と同じく、UZRプラスのソフトバンク・今宮選手が両方のRFで低迷していますが、2016年もソフトバンク投手陣の奪三振率の高さに起因していると考えられ、ソフトバンク奪三振率は、これまた阪神に次いで11球団(対象者がいなかった西武を除く)中2位で、パ・リーグトップ(8.07、NPBの公式サイトを基に算出)でした

 また、ソフトバンクの被ゴロ割合も、46.6%で11球団中9位と低めでした。

 逆に、UZR/1200がワースト3位で、当ブログでもその守備力を酷評しているロッテ・鈴木選手(2017年はセカンドにコンバート、2018年からサードにコンバート予定)が、両方のRFでワースト3を免れたのは、先程の三木選手と同じく、ロッテの奪三振率が低かったためだと考えられ、ロッテの奪三振率は、11球団中最低(5.97、参照ページは先程と同じ)でした

 

 

<おわりに>

 

 守備の目的は「アウトを取る事」で、奪ったアウトの数をイニング数で割って9を掛け、1試合あたりに奪ったアウトの数を出せば、選手の守備貢献度がある程度測れるという事は、はっきり言って誰だって簡単に思い付くはずです

 また、セイバーメトリクスの研究者でも統計学者でもなんでもない私でも、エクセルや電卓等を使えば、RFは簡単に計算できます

 しかし、現状として、各球団の首脳陣は、それさえも怠っている様です。

 

 例えば、RFが2年連続下位(特に2016年は遊撃手最下位)で、打撃の方も、長打力が無い上に出塁率も低い(2017年の出塁率は.292で両リーグワースト2位)、DeNA・倉本選手を、DeNA首脳陣は、何と2017年はフルイニング出場させています

 余程データに無頓着なのでしょう。

 

 チームを一生懸命応援し、勝利を願っているファンの事を本当に考えていれば、データ分析を含め、勝つためにベストを尽くすのが当たり前になるはずです。

 そして、ワーストナインの記事でも書きましたが、チームを一生懸命応援するファンと、自身や家族の生活を懸け、命懸けでプレーしている選手のために、そして、プロ野球という素晴らしいコンテンツの発展のために、選手が正しく評価される時が来る事を、切に願います

 

 

 

当ブログの記事を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!!