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(プロ野球を「研究する」編No.44)2018年も開催!! DELTA社のデータで選ぶ守備の賞「1.02 FIELDING AWARDS 2018」

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 こんにちは!! と申します。当ブログにお越しいただき、誠にありがとうございます。

 今回は、

プロ野球を『研究する』編」

の第44弾として、

「2018年も開催!! DELTA社のデータで選ぶ守備の賞『1.02 FIELDING AWARDS 2018』

をお送り致します!!

 

 

「研究する」編で使用される、”奇跡の野球の分析手法”「セイバーメトリクス」とは!?>

 

 セイバーメトリクスとは、野球の戦略・戦術や競技者(選手)を、統計学すなわち「科学」を用いて分析・評価するという、今までにない斬新な手法の事です。野球の本場・アメリMLBでは、この手法を導入したオークランド・アスレチックスが、資金難による低迷から脱して常勝球団になった事等もあって、セイバーメトリクスの有用性が認められており、この手法を用いた球団運営が主流となっています。

  野球の常識を覆し、弱小球団を常勝球団に変貌させる等の数々の奇跡を起こした、いわば”奇跡の野球の分析手法”であり、これを知れば、あなたも「超」野球通です!!

セイバーメトリクス入門シリーズ カテゴリーの記事一覧 - プロ野球FUN

 

 

<はじめに>

 

 今回は、守備に関するお話をしたいと思います。

 

 従来の守備指標と言えば、失策をしない確率である守備率くらいしかありませんでした。その守備率は、当然守備範囲の広さ等が加味されないという、重大な欠点があります。

 

 そこで次に登場した指標が、RF(レンジ・ファクター)です。

 公式は、(刺殺+補殺)÷守備イニング×9であり、「9回=1試合あたり何個のアウトを奪う事ができたか」という指標となっています。

 対象選手の守備範囲が大まかに予測でき、計算が簡単で、公式の意味も分かりやすいのが長所ですが、所属チームの奪三振率に左右される等といった欠点や、守備イニング数のデータが入手しにくいという欠点もあります(NPBの公式サイトには載っていない)。

 

 そして、現在最も有用な守備指標としてセイバーメトリクスの研究者等の間で使われているのが、UZRという指標です。

 守備範囲や併殺奪取能力(内野手)、肩の強さ(外野手)等も考慮しているため、選手の守備貢献度を正しく評価できます。

 

 ただし、UZRは精度が高い分、データの算出法がかなり複雑で、個人で算出するのがほぼ不可能であるという欠点があり、やや馴染みにくいかも知れません。

 

 プロ野球の守備の賞ゴールデングラブや、セイバーメトリクスの本場・アメリカでも監督・コーチ投票の守備の賞「ゴールドグラブ」では、やはりイメージや主観を基に選出されている状況が続いており、以下の記事の通り、UZRが芳しくない選手が選ばれる事がしばしば起きています。

(プロ野球を「研究する」編No.30)UZR-6.6のロッテ・鈴木大地、-13.4の阪神・鳥谷敬がゴールデングラブ・・・見直しが求められる守備の賞 - プロ野球FUN

 

 しかし、アメリカでは、セイバーメトリクスの本場とだけあって、セイバーメトリクスの研究者が、UZR等の指標・データを駆使して選考する守備の賞「フィールディング・バイブル・アワード」が高い注目を浴びており、日本よりも選手の守備が正当に評価されています。

 

 実は、セイバーメトリクスの研究者が選考する守備の賞は日本にもあります。

 当サイトでお馴染みのDELTA社様が2016年から行っている、1.02 FIELDING AWARDSです(2018年の結果はこちらのページからご覧になれます)。

 

 2018年も1.02 FIELDING AWARDSが開催されましたので、今回はその結果を振り返ってみたいと思います。

 

 

<「1.02 FIELDING AWARDS 2018」の結果を振り返る>

 

 では、「1.02 FIELDING AWARDS 2018」の結果を振り返りたいと思います(2018年の結果はこちらのページからご覧になれます)。

 

 なお、こちらの賞は、両リーグから1ポジション1人ずつ選出となっています。 

 また、対象者は、各ポジションで500イニング以上(投手に関しては規定投球回以上)を守った選手となっています。

 そして、以下に掲載するUZRは、賞の主催者のDELTA社様算出のものです(こちらのページからご覧になれます)。

 

●投手:涌井秀章(ロッテ)/DELTA社様の通常のUZRのページには、投手のUZRの掲載無し

 ピッチャーゴロの処理をよくこなし、その点が受賞の要因の一つになった(こちらの記事を参照)。

●捕手:小林誠司(巨人)/UZR:2.3

 盗塁阻止率.341(NPB平均は.295)を記録した一方で、UZRはあまり伸びなかったが、フレーミング(ストライクゾーンぎりぎりのボール球を、ストライクにする技術)での貢献度が高く、規定イニング(チームの投球回数の1/2以上、サイトに問い合わせて確認済み)到達者中両リーグトップのUZR7.9を記録したソフトバンク・甲斐等を抑えての受賞となった(こちらの記事を参照)。

一塁手井上晴哉(ロッテ)/UZR:4.6

 UZRこそ西武・山川(5.1)に僅かに及ばなかったが、守備イニング数を揃えた場合のUZRは、井上の方が優秀だった(井上のUZR/1200=1200イニング当たりのUZRは5.3、山川は4.8)。

 特に、守備範囲による失点抑止(6.4)は規定イニング到達者中両リーグトップで、守備イニング数の多い山川(4.5)より優秀だった。

二塁手菊池涼介(広島)/UZR:9.8

 怪我の影響で、守備範囲による失点抑止が0.4と、リーグ平均レベルにまで落ち込んだが、併殺奪取による失点抑止(4.0)と失策回避による失点抑止(5.4)が優秀で、UZR、UZR/1200(9.7)共に規定イニング到達者中両リーグトップだった。

三塁手松田宣浩ソフトバンク)/UZR:13.5

 UZRは、規定イニング到達者中両リーグダントツ(2位が日本ハム・レアードの2.1)で、UZR/1200も同じくダントツ(2位がレアードの2.4)だった。

 内容もほぼ完ぺきで、守備範囲による失点抑止(7.9)、併殺奪取による失点抑止(2.2)、失策回避による失点抑止(3.4)の3項目全て両リーグトップだった。

●遊撃手:源田壮亮(西武)/UZR:30.9

 2018年は悲願のゴールデングラブを受賞した球史に残る名手は、新人の2017年に記録したUZR21.5をさらに上回る、UZR30.9を記録。

 ショートという最も難易度の高いポジションを守りながら、2年連続で全ポジションの12球団全選手中UZRトップを記録した(規定イニング以上)。

 守備範囲による失点抑止だけで22.4を記録する等、巨人・坂本(UZR10.0)やオリックス・安達(UZR9.4)等の名手の追随を全く許さなかった。

左翼手島内宏明楽天)/UZR:17.3

 レフトという比較的難易度の低いポジションながら、700イニング弱でUZR17.3を記録し、UZR/1200は、29.9にもなった。

 守備範囲による失点抑止は規定イニング到達者中両リーグトップとなる15.4を記録し、イニング数で上回る同2位の日本ハム・近藤(7.3)の2倍以上にも上った。

中堅手桑原将志DeNA)/UZR:9.6

 UZRこそ中日・大島(11.9)に及ばなかったが、UZR/1200(13.5)は、大島(11.5)を上回り、規定イニング到達者中両リーグトップを記録した。

 特に、守備範囲による失点抑止(8.6)は、イニング数を揃えた場合、規定イニング到達者中両リーグトップだった。

右翼手:上林誠知(ソフトバンク)/UZR:14.0

 UZRは規定イニング到達者中両リーグトップだったが、UZR/1200(15.2)では日本ハム・大田(22.7)に次いで同2位だった。

 しかし、上林は大田と比較して、より広範囲の打球をバランス良くアウトにできており、大田が得意としていた右翼線の打球より、三塁打になりやすく、1塁走者が生還しやすい右中間の打球を得意としていた点も評価された(こちらの記事を参照)。

 

 

<おわりに>

 

 先述した通り、アメリカでは、セイバーメトリクスの研究者が選考する守備の賞「フィールディング・バイブル・アワード」が高い注目を浴びており、日本よりも選手の守備が正当に評価されています。

 

 選手たちは自身の生活や家族の生活を懸けて、命懸けでプレーしています。

 野球界の発展のためにも、選手を公平かつ公正に評価しなければなりませんし、そいった事ができるシステムを作らないといけません。

 

 日本でも、セイバーメトリクスの研究者が選考する守備の賞「1.02 FIELDING AWARDS」が注目を浴び、選手の守備が正当に評価される時が来て欲しいと、心から願います。

 

 

当ブログの記事を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!!